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耳鳴りや難聴についての基礎知識をお伝えして、
私が臨床で行っている、症状改善に有効な手技療法を紹介していきます。


耳鳴りや難聴の症状でお悩みの方は、少なくないと思います。

当院でも、中高年以上の方に聞いてみますと、
慢性化している症状から、一過性で経験された方など様々ですが、けっこういらっしゃいます。


耳鳴りは、
40代以上の人で、約10%の人に、

難聴は、
45歳以上の人では、約25%の人に症状が認められるそうです。


耳鳴りの症状は、
重い病気や聴力低下の先行症状ではないとされていますが、

自覚症状そのものがストレスとなってしまうケースもあります。


難聴とは、
伝音難聴感音難聴とに分類され、

伝音難聴は、
鼓膜や外耳、中耳の障害などで起こるため、入力する音を大きくすれば、聞こえるようになります。

感音難聴は、
脳や神経、内耳に問題があるため、補聴器などを使用しても、聞こえが正常まで回復するのは難しいとされています。

突発性難聴

この症状は、よく耳にすると思います。
詳しくは述べませんが、

ウイルスや細菌などによる感染説や、
内耳への血流が不足してしまう循環障害説、このケースでは血流の遮断により、聴覚の細胞が死んでしまうため改善が難しいとされます。
また、抗原を排除する時の炎症反応によって、耳の組織に障害が起きてしまう免疫説
大きな衝撃などによる内耳の圧力の変化などが起因とされる膜迷路破裂説などが提唱されていますが、

真の原因は不明のようで、ステロイドによる治療がメインとなっています。

突発性難聴の再発率は、1%くらいといわれており、発作を繰り返すメニエール病とは鑑別されます。

急性低音障害型感音難聴

症状は、突発性難聴と似ていますが違う病気です。

原因は不明とされていますが、
急性の難聴症状としては、突発性難聴よりも多いようです。

発病前に、
過労や寝不足、精神疲労などが報告されていることから、
ストレスが大きく関与してると考えられます。

フラフラする「めまい感」はあっても、天井が回るような強いめまいは無いとされ、メニエール病とは鑑別されます。

病院での治療は、ステロイド薬や血流を良くする薬がメインとなります。

治療による予後は良好とされていますが、再発を繰り返すことも少なくないようです。
やはり、原因はストレスなのでしょうね。


急性低音障害型感音難聴の病態は、
内耳のリンパ水腫(内耳の中が浮腫んだ状態)とされています。

治療について

耳鳴りや難聴の症状に対しての指圧療法ですが、

耳の組織が障害されていたり、脳や神経の病気、
また、血流障害によって酸素が供給されず、聴覚細胞が死んでしまっているなどのケースでは、
症状の緩解は難しいと思われます。


そのような状態でも、
首と肩周りの強いコリを緩め、交感神経の緊張を和らげることは大切だと思います。


症状の原因が、
首肩コリやストレス、自律神経の乱れなどによる、
内耳のリンパ流が停滞(内耳の浮腫み)している症状であれば、
指圧療法が有効です。

各種手技療法

◇トリガーポイント療法
・胸鎖乳突筋(鎖骨頭)
・咬筋(深部咬筋)
・外側翼突筋

これらの筋肉に形成されている活性化したトリガーポイントを沈静化する

僧帽筋第1TP第3TPは必須の治療ポイント、
その他では、側頭筋TP、内側翼突筋TPなど


◇経絡治療
耳は五臓では腎に属し、耳周囲は三焦経が走行するため、
腎経三焦経をメインの治療経絡とする

主な治療穴は、
腎経 ➡ 腎兪、志室、太谿など
三焦経 ➡ 三焦兪、肓門、中渚、外関など


◇中医学
肝胆火旺(実証)
ストレスで肝火が強くなり、その肝火が表裏経の胆経に転伝し、胆経は耳の周囲を走行してるため発症する

主な治療穴(瀉法の指圧
・肝兪、魂門、胆兪、陽綱、太衝、内関、風池、天衝など

腎陰虚(虚証)
高齢者の場合は、火を抑制する水(腎陰)の力が衰えている

主な治療穴(補法の指圧)
・腎兪、志室、復溜、照海など












◇関節運動学的アプローチ
主な治療関節
・仙腸関節 ➡ 各関節の機能異常は、仙腸関節の機能異常が1次性と考える
・環椎後頭関節 ➡ 全身の関節を緩める効果があるが、特に頭顔面部の症状には必須の治療関節となる
・脊椎椎間関節 ➡ C2/C3(頭顔面部に効く)、T9/T10(肝経)、T10/T11(胆経)、L1/L2(三焦経)、L2/L3(腎経)


◇オステオパシー
クラニアル・マニピュレーション

・脳内の血流を良くする
・内耳のリンパ流促進は、側頭骨の手技が重要












仙尾関節・尾骨の調整
<直腸呼吸反射>
・直腸から胸郭全体に広がる反射活動が良くなると、その影響は内耳のリンパ流まで伝わる
・耳鳴り症状を持つ患者さんの多くは、
尾骨のキワにある、大殿筋第3トリガーポイント、ツボでは会陽穴に硬結圧痛反応を認める


◇按腹療法
・交感神経の緊張を緩め、副交感神経を優位にする
・臓腑の治療
・内耳のリンパ流促進には、腹部内臓のリンパ流改善が根本治療となる












上記に記した様々な手技療法がありますが、
患者さんの体質や症状に合わせた治療法を選択して組み合わせ、
治療反応を見ながら行うことが大切です。


2020年度の講座案内

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