「拇指を反らして、広い面(指腹)で押す」
「”強く押す”ときは、両拇指を重ねて押す(重ね拇指圧)」
「女性は指が細いから圧が鋭くて痛い」
などのことを、今までに何度も耳にしてきました。
これらのことは、全てとは言いませんが、指圧の実践においてはほぼ間違った認識です。
私の指圧手技では、
拇指腹を用いるのは、施術部位ごとのファーストタッチのときくらいなものです。
施術中は、極力患者さんの体からは手指を離さずに連続的に施術を続けていきますが、
それでも施術部位が変わるときは、患者さんは治療者の手指が見えませんので、無意識に身構えてしまい交感緊張が起こり、筋肉を緊張させてしまいます。
ですので、施術部位が変わったときのファーストタッチでは、
拇指腹の柔らかい部位を当て、軽めの圧から入っていき、2,3回目の入圧からは適圧となるように”拇指腹以外の部位”で指圧を行っていきます。
重ね拇指圧を行うときもありますが、
この技法は、1点圧となりやすく、患者さんは交感緊張が起こり、筋肉は緩みにくくなります。
そもそも、”強く押す”ことじたいが、指圧では邪道といえます。
ストレス社会の現代においては、患者さんにとって「痛くて気持ちの良い圧」が、
トリガーポイントを沈静化させ、また経絡反応(響き)が起こり、副交感神経を優位とさせる適圧となり、治病効果が期待できます。
両拇指を重ねて強く押すよりも、
深部まで圧が浸透するような手指の当て方で、施術者の体重移動によって指圧を行うことが理想的な指圧法です。
さらに言うと、
重ね拇指圧は、拇指を痛めやすい技法となりますので、ケースバイケースで用いることが大切です。
女性施術者の手指は、たしかに男性と比べれば物理的に細いわけですが、
その問題は、
手指の当て方によって、即座に解消できます。
ヒントを言えば、
経絡指圧での、「陰陽両手操法」や「2点弁別」の理論が実践できれば、
手指の細さは、タッチの良し悪しには全く関係ありません。
むしろ、
男性のゴツゴツした手指よりも、女性の柔らかく細い手指での指圧は、メリットの方に活かすことも出来るのです。
「拇指が痛くて施術が辛い」
「患者さんの体が硬く緊張してるのに、もっと強く押してと言われる」
「力で押すため、施術後の肉体的疲労が激しい」
などのことがある方は、
正しい体の使い方が出来てないかもしれません。
自分の手指や体を守り、
また、治療効果を生み出すためには、
手指の当て方や、体重のかけ方、最適なベクトルでの垂直圧などの、
指圧スキルを高めていくことが大切です。
日本発祥の「指圧療法」の基礎から上級テクニックまでを習得出来るコース
◇横須賀クラス(残り4名)
2021年8月8日(日)に開催する、横須賀クラスの第1回目の講習内容の詳細はこちらです
>>>第1回 【後頚部・肩上部の指圧法】
NEW!解剖学&生理学の動画配信スタート
医療系の専門学生向けに、YouTubeチャンネルで解剖学と生理学のお勉強動画の配信を行っています!楽しく学んでいきましょう!
チャンネルはこちら >>> 治療家・杉本憲一の指圧塾
講習会予定
定員4名の少人数制です。実技を徹底的に指導致します。
・指圧【基礎セミナー】 ※11月28日(木) ※このセミナーの定員は30名です
・指圧療法コース 12月8日(日)は残り1名
・指圧「上級セミナー」 各回残り3名 指圧療法コースを受講していなくても、どなたでもご参加いただけます。
・経絡&中医学治療コース※終了しました
・トリガーポイント療法コース ※終了しました
・骨盤療法コース ※終了しました
九星気学CLUB
DMMオンラインサロン 杉本憲一の『九星気学CLUB』
月額2,750円(税込)で、お好きな時間に全ての動画が視聴頂けます。
※カード決済の場合は、入会後30日間無料。
九星気学で、幸せに生きるコツを学びませんか!現在、第1回~第28回の動画がアップされています。
詳しくは以下のリンクから、DMMオンラインサロンのページをご覧ください。
こちらをクリックしてください >>> 『九星気学CLUB』
さらに指圧を学ぶなら
指圧塾は「治療効果を最大にするための指圧法」を実技中心に学べる講習会です。 指圧塾では、基礎コースをはじめとして、指圧療法、経絡治療、トリガーポイント療法、AKA療法を体系的に継続して学ぶ事が出来ます。