邪骨化している胸鎖乳突筋トリガーポイントの指圧法/ 上級治療テクニック #11 / PRO上級コース

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邪骨とは、東洋医学の言葉ですが、邪気が骨のような塊となっている状態のことで、
現代風にいえば、筋肉や軟部組織が、まるで骨のように硬くなっている状態を表します。

首肩コリをはじめ、頭顔面部の症状や強いストレス、自律神経の乱れなどで、
胸鎖乳突筋に問題がある場合、

筋全体が過緊張を起こし、首が太く感じられるような場合もあれば、
局所的にトリガーポイントが形成されているケースもあります。

胸鎖乳突筋は、触察した感じでは、通常は弾力性のある性質ですが、

ときに、小石のように尖った状態の硬結に触れることがあります。

まさに邪骨化したトリガーポイントといえます。

隣接している斜角筋は、
筋肉がスジ状に硬くなり、針金のような感触となることが多いですが、

前頚部の筋群で、コブのような小高い丘のような筋硬結が存在していれば、
胸鎖乳突筋のトリガーポイントであると考えられます。

邪骨化している筋硬結やツボは、頻繁に現れるわけではないので、

脂肪の固まりやガングリオン、腫瘍などとの鑑別は、容易なことではないのですが、

胸鎖乳突筋の走行や性質を理解して、筋腹の触察が行えていれば、
筋硬結であることは確認出来ると思います。

指圧法としては、
骨のような固まりなので、拇指の腹を当てる柔らかなタッチから丁寧な漸増を心がけ、
徐々に圧を深く入れて、
圧痛や響きを確かめながら施術を行うことが大切です。

圧を入れても、拒按のような反応がなければ、
拇指頭などを当てて、よりピンポイントな垂直圧で安定持続圧を行うと、
治療効果が高まると思います。

胸鎖乳突筋トリガーポイントの邪骨化は、
眼病を患っている方や、
消化器系や循環器、呼吸器に持病をお持ちで、
交感神経の緊張が強い方に現れるように思います。

斜角筋や星状神経節、迷走神経の指圧とあわせて治療を行うことで、症状改善の根本治療となります。



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