椎間関節の治療手技となる「逆捻転」の紹介をさせて頂きます。
逆捻転という手技は、
「経絡按摩・関節運動法講習会」を主催されている、田中勝先生が開発された、椎間関節の治療手技です。
私も田中先生から直接習い、
現在でも指導員として、講習会のお手伝いをさせて頂いております。
関節運動法とは、
“関節運動学的アプローチに中医学の理論を応用した整体法”と定義していますように、
全身の各関節に、関節運動法の治療手技を行うと、
経絡の走行に沿って響きが起こり、治療関節だけでなく、臓腑(内臓)の治療や遠隔部の症状も改善することが出来る治療法です。
この逆捻転は、
脊椎の椎間関節と、背腰部兪穴などの膀胱経1行線のツボと対応させて、治療効果を狙います。
例えば、
胃の調子が悪い時や、
膝蓋骨下縁の「外膝眼」や「犢鼻」あたりの膝痛、
または、足関節前面の痛みなどの、
胃経の症状が現れていた場合は、
胃兪穴の位置する、T12/L1の椎間関節を治療します。
また、五十肩の症状で、
肩関節部の「肩髃」や「臂臑」という、大腸経のツボに痛みがあらわれている場合は、
大腸兪穴の位置する、L4/L5の椎間関節に治療を行います。
肝経の病変には、肝兪のあるT9/T10椎間関節、
腎経の弱りには、腎兪のあるL2/L3椎間関節というように、
逆捻転を行っていきます。
経絡治療では、
表裏経や同名経、子午関係などの理論を応用すれば、
違った視点から、治療関節を選択出来るようにもなります。
膀胱経1行線で、硬結圧痛反応のあるツボや、
持続圧によって、経絡反応(響き)が起こるツボの位置する椎間関節は、
機能異常を起こしていると考えるため、
診断按摩を行いツボの反応を診て、治療関節を選択することが大切です。
関節運動学的アプローチの視点で行う場合、
脊柱起立筋に筋緊張や硬結のある部位では、
椎間関節に不具合が生じていることが考えられるため、
逆捻転は有効な手技となります。
また、脊椎の椎間関節からも、様々な部位へ関連痛が送られます。
特に腰椎の椎間関節では、大腿部痛や膝痛、ふくらはぎの痛み、踵の痛み、足裏の痛みなど、
下肢の症状との関連が強いため、疼痛部位から椎間関節の機能異常を疑い、逆捻転を行って治療反応を診ていきます。
施術方法は、
腸骨を下方に押し下げると同時に、
椎間関節の下関節突起を上方に押し上げて、圧を止め(安定させて)数秒間持続します。
関節包内での動きでは、椎間関節に滑りを起こしています。
長生療術の「逆八の字矯正」や、オステオパシーの「シカゴ」という治療手技と、
矯正の速度や振幅は異なりますが、腰椎や骨盤にかかるベクトルが似ているところが、とても興味深いです。
「逆捻転」は、
骨盤療法でも、大きな治療効果を発揮します。
腰仙関節(連結)の働きにも作用すると考えられる、L5/S1椎間関節や、
股関節の拘束や可動域制限、ソケイ部痛などと、
経絡的に関連する、下部胸椎や腰椎の椎間関節への逆捻転の効果により、
骨盤帯の機能は調整されていきます。
指圧塾の講座では、
逆捻転は、関節運動学的アプローチ(関節別)コースの腰椎・胸椎編で学ぶことが出来ます。
また、関節運動学的アプローチ(症状別)コースでは、逆捻転と仙腸関節の手技がメインとなってきます!!
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