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40代前半の男性が、左側の首と肩のつけ根あたりの痛みを訴えて来院されました。

疼痛部位は、
僧帽筋第1トリガーポイントと、
肩甲挙筋のセントラルトリガーポイントが形成される部位です。


1ヶ月前くらいから、
パソコン作業を長時間行なっていると、症状があらわれるようです。


上肢に痛みやシビレはなく、
頭痛や吐き気、動悸、胸の痛み、安静時痛も無いので、

斜角筋症候群や頚椎神経根症ではなく、

または、内臓性の痛み、重篤な疾患では無いと思われます。


頚部や肩上部、肩甲間部に診断按摩を行うと、

内肩井や僧帽筋第1と第3トリガーポイントに、硬結圧痛反応がありました。

さらに、
僧帽筋の下層に付着する、肩甲挙筋の触察も行うと、

肩甲骨上角の起始部付近にトリガーポイントがあり、
また、
首肩のつけ根の深部に形成される、
セントラル・トリガーポイントに拇指圧を行うと、ジャンプサインがあらわれ、

「そこが一番痛く、いつもの痛みです!」と、言われました。


今回の症状に対する、
責任トリガーポイントを探すための診断按摩(触察法)ですが、

僧帽筋第1トリガーポイントと、
肩甲挙筋セントラル・トリガーポイントは、重なるように形成されます。


2つの筋肉を鑑別するために、
首肩のつけ根あたりの僧帽筋に挟圧法を行うと、

痛くて気持ち良い程度の圧痛で、
触察をした感じでも、強い硬結は認められませんでした。

また、
肩甲挙筋の触察では、
起始部から、肩甲挙筋の筋束(感触)をたどりながら首肩のつけ根まで丁寧に触察していくと、

表層にある僧帽筋の筋繊維や硬結を、避けた深層部に、

肩甲挙筋セントラル・トリガーポイントを見つけることが出来ました。


肩甲挙筋のトリガーポイントは活性化していると、指圧により強い圧痛を出しますので、
防御反応が出ない程度の”快圧”で、
拇指持続圧(按法)と拇指揉捏(摩法)で治療を行いました。


この筋肉は、施術による治療反応も敏感ですので、
重症だからといって、局所的に時間をかけ過ぎるのも良くないように思います。


また、肩甲挙筋トリガーポイントの活性化で、
寝違えなどの急性症状ではなく、長期化しているケースでは、

1回の治療で改善させようとはせず、複数回での治療で、症状改善を計画された方が良いと思います。


今回の症例では、
問診や触察から、肩甲挙筋セントラル・トリガーポイントの沈静化を妨げている、根本的な要因があると考えられます。


東洋医学の理論もあわせて診ていき、
五臓の弱りを調べるために、背腰部兪穴と、それに対応している膀胱経2行線のツボに、診断按摩を行うと、

左側の志室に、一番の硬結圧痛反応がありました。
他のツボとは、明らかに痛みや響き方が違うと言われます。


仕事が忙しく、生活も不規則となり、睡眠不足が続いているようです。

年齢的に、腎精不足や腎陰虚とは考えにくいですが、
睡眠不足は、腎を弱らせます。


この患者さんの、
首肩の痛みの改善のために、
肩甲挙筋のセントラル・トリガーポイントを沈静化させるには、

志室への指圧療法をはじめとする、
腎経へのアプローチが根本治療に繋がっていくと思います。


トリガーポイント療法と経絡治療をあわせて診ていくと、
標治と本治の両方に働きかける治療を行うことが出来ます。

※トリガーポイント療法でも本治法を行うことが出来ます!


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