経絡治療の基礎理論で、表裏経に続いて同名経についてです。


古典経絡でいう正経12経には、

上肢には、肺経、心包経、心経、大腸経、三焦経、小腸経の6経が、

下肢には、脾経、肝経、腎経、胃経、胆経、膀胱経の6経が流れています。


その各経絡には正式名称がありまして、

手の太陰肺経、手の厥陰心包経、手の少陰心経、手の陽明大腸経、手の少陽三焦経、手の太陽小腸経。

足の太陰脾経、足の厥陰肝経、足の少陰腎経、足の陽明胃経、足の少陽胆経、足の太陽膀胱経。


上記のようになりますが、上肢と下肢で同じ名称のついた経絡があるのにお気づきだと思います。

これを同名経と言います。

手の太陰肺経の同名経は足の太陰脾経で、足の太陽膀胱経の同名経は手の太陽小腸経となりますね。

前回、表裏経について説明していきましたが、
◇表裏経についてはこちらです。

ある経絡に異常がありますと、表裏経の他に同名経にも異常が表れやすい。または治療対象経絡になるという事になります。



例えば、
首の後側から背腰部が硬く張ってしまうという症状は、太陽経の証と診て、
手の太陽小腸経と足の太陽膀胱経が治療経絡となります。


また、慢性的に辛い肩コリ症状があり、腹部の募穴に診断按摩を行うと、
胃経の募穴の中脘に圧迫不快感があったとすると、胃経の弱りが原因となっている肩コリと考えます。


そうしますと、背腰部では胃兪や胃倉、下肢では胃経の経穴である、足三里や陥谷などの要穴を治療穴としますが、
さらに足の陽明胃経と同明経である、手の陽明大腸経からも治療を行うとさらに治療効果が高まります。


五十肩の患者さんで、烏口突起周囲に痛みがあるケースでは、
この疼痛部位は手の太陰肺経の流注となります。

経絡反応に敏感な患者さんの中には、下腿内側にある脾経の経穴の三陰交に指圧を行うと、
「肩の痛い部位に響きます!」と言われることがあります。

足の太陰脾経の指圧治療により、手の太陰肺経に響きが起こったと考えられます。


このように、上肢に表れた症状であっても、下肢からもアプローチが出来るという事です。これも陰陽論の活用となりますね。

表裏経と同名経の組み合わせを覚えておくと、症状に対して一つの視点からではなく多角的に診る事が出来るようになりますし、身体全体を施術する時にも、治療における重点部位がイメージしやすくなり、経絡治療が楽しくなってきます。


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