離圧の極意「丹田の重心移動による追っかけ脱力」/ 上級治療テクニック #3 / PRO上級コース

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指圧は、漸増漸減が基本にあり、手の力で押すのではなく体重をかけていくというのは、よくいわれていることです。

単純に、体重をかけるとなると、
体重が軽い人は、かける重さには限界があり、
体重が重い人は、常に加減(遠慮)しながらの重心移動となり、  

術者は自然な身体の使い方とはいえなくなります。

圧を入れていくのに、体重をかけるとは、
「歩く動作」や「もたれかかる動作」のような、人間が持つ本能的な動きでの行いのことをいいます。

今回は、漸減の離圧についてです。

呼進吸退とあるように、
補瀉理論は別として、太極治療で考えてみますと、

患者さんが息を吸ったときに、
手指の力で離圧をコントロールしていくというと、どこか不自然な体の使い方となってしまいます。

自然な動きでの重心移動というのは、
丹田からの身体の動きとなるのが理想です。

漸増での入圧のときは、丹田から患者さんに近づき、
漸減での離圧のときは、丹田から離れていく。

上肢や手指は、丹田の動きの後からついていくのが自然の動きとなります。

話しを呼進吸退に戻しますが、
患者さんが息を吸ったと同時に丹田が離れていった場合、
手指がまだコリやツボに触れていれば、圧の余韻が残っており、良い形での離圧といえます。

しかし、さらに上級テクニックとなると、
「追っかけ脱力」というスキルを用います。

これは、
操体法をベースとした骨盤調整である「SPAT」の理論となり、これを指圧に活用します。

細かい話しは、文章では表現しにくいので、実技講習でお伝えしていきますが、

吸気のときに、”少し遅れて”丹田から離圧していくのが極意となります。

同時脱力では、どこか”肩透かし”をくらった感じとなり、
追っかけ脱力での離圧法を行うことで、患者さんの呼吸を自然なままのものとすることが出来ます。

治療者は、
無意識的な動きで、呼進吸退での入圧と離圧を行えるように訓練することが大切です。



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