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仙腸関節の関節運動学的アプローチによって著効をあらわした、産後の骨盤異常から起こるギックリ腰の症例についてお伝えしていきます。
・患 者 39歳 女性
・主 訴 ギックリ腰
スポーツスクールを経営されている方で、
運動指導中に、腰が「ピキッ」となったのを感じたが、無理して仕事を続けていると、
歩行も困難なほど痛みが増してきてしまった。
右腰の強い痛みのため、腰部に運動(可動域)制限がある。
特に後屈時に一番痛む。
下肢にシビレなどはない。
症状に対して、
トリガーポイント療法と経絡治療を行った。
トリガーポイント療法では、
腰部に痛みを送る、
脊柱起立筋TPと、中殿筋の第1TP&第3TP、腹直筋TP、大腰筋TP、ヒラメ筋第3TPを治療ポイントに。
経絡治療では、
委中や飛陽、崑崙を治療穴とした。
上記のトリガーポイントと経穴を中心に指圧療法を行ったが、
臥位からの起き上がりや、立位での動きでは、症状の改善どころか軽減も認められません。
立位で、
照海や太衝の圧痛をとらえて、腰を動かしてもらっても、痛みに変化はありません。
患部に炎症が起こっていれば、2,3日は痛みが軽減しないことも当然考えられますが、
脊柱起立筋部に圧痛は認められなかったので、施術によって改善が見込めると思って、
治療を行っていました。
そこで、
問診時や治療中の会話を思い出してみると、
お子さんを4年前に出産して、半年後には仕事に復帰していたそうで、
その頃から、ギックリ腰気味の症状は、時々発症していたそうです。
このことから、
仙腸関節に問題がありそうだと考え、
もう一度、側臥位になってもらい、
右側(患側)の仙腸関節に、関節運動学的アプローチを行いました。
刺激量には気をつけながら、
主要な5つの手技を2回ほど行うと、
「痛みが抜けた気がする!」
「腰がハマった感じがする!」
と言われ、
ベッドサイドに立って動かしてもらうと、
驚くほどに愁訴は改善されていました。
この患者さんのケースでは、
出産後に、仙腸関節が妊娠前の状態に戻る前に仕事に復帰され、
無理を続けたこともあり、仙腸関節に機能異常を残してしまったと考えられます。
全身の各関節には、
「ゆるみの位置」と「しまりの位置」というのがあるのですが、
仙腸関節の”最大ゆるみの位置”は、股関節45~60度屈曲位とされており、
いわゆる中腰の体勢で、一番不安定となります。
その状態で、関節包内での運動が可動域を超えてしまうと、
ギックリ腰のような症状が発生すると言われています。
このような場合は、
仙腸関節に関節運動学的アプローチを行うことにより、
炎症があれば、痛みそのものは数日間は続きますが、
関節機能異常は改善され、可動域は正常となる効果は期待出来ますので、
治癒を早めるためにも、施術は行った方が良いと考えられます。
仙腸関節の関節運動学的アプローチによる、症状改善の著効例は、
治療の現場ではけっこう多く見られます。
※指圧塾の受講生の方からも、著効した症例の報告を聞くこともあります!
立ちっぱなしや座りっぱなしのお仕事や、
特に出産後から、様々な症状が現れている方などでは、
仙腸関節に機能異常(骨盤の歪み)を起こしていることがありますので、
問診時にお話しをよく聞き、
骨盤帯の異常を診る検査などを行って、
治療方針を組み立てていくと良いと思います。
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仙腸関節の関節運動学的アプローチ【主要5手技】
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